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このブログは永六輔こそ今いちばん面白いタレントだという認識の下、ただひたすら永六輔についてのみ書き綴る特殊ブログです。
このブログの記事はTBSラジオで土曜午前8:30から放送されているラジオ番組「土曜ワイド永六輔その新世界」の感想文と膨大に存在する永六輔の著作の書評によって主に構成されます。 なお、文中で「先生」という代名詞がインフレを起こしていますが、これはもちろん、永六輔先生を指しています。 カテゴリ
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2005年 11月 03日
交遊録のコーナー。まずは永先生が今週訪れた諏訪の話。鎌田実医師の病院で職員の方たちに医療の話をしたら画家の原田泰治が来ていて、後で鎌田医師と何やら相談ごとをしていた、何かと思ったら「土曜日に東京へ行って永さんの番組に出てやろう」という謀議であったという。既にゲストが決っている場合があるからちょっと待ってください、と断ったという永先生の処置に対し、外山アナが、
「えー、鎌田先生にお会いしたいですよー」と抗議すると、 「でしょ?」と、永先生意外なお返事。しかし先生さらに続けて、 「勿論、だから鎌田先生が、行こう、土曜日に東京行ったら土曜ワイドに出よう、って言ってんのは決して悪くないんですよ、悪くないんだけど、番組の流れというものがある」 と、気持は分かるが「番組の流れ」がそれを許さぬのだ、という論理で外山アナをなだめすかす。ちなみにこの「番組の流れ」論、自らが司る新世界の秩序がおびやかされた際に永先生がきまって繰り出すものである。いわば蛸や烏賊のスミ、カメムシの臭い汁みたいなものか。 しかし実はこの話は全くの前フリ。自分は名古屋に行くと午前中決ってCBCのつボイノリオのラジオ番組に行く、これは勝手に行っている、大阪では大阪で「スタジオにおはようって入ってってずっといる」番組があるという永先生、 「人にはね、いろいろ言ってる癖に自分はよその番組行っていろいろ邪魔してるってケースがあるんですが、そこでお話をしたいのがつボイノリオの番組。」 と、人の番組におしかける、という話つながりで今回の本題であるつボイノリオの番組 の話に入る。ただここで確認しておきたいのは、名古屋や大阪に永先生が突然おしかける 番組がある、ということである。外山アナも指摘していたが、永先生はゲストに対してしばしば「何なんだ」とか「呼んでない」とか邪険な扱いをする訳であるが、上記の名古屋や大阪の番組では「放送カリスマ」永六輔にそんなことは出来ないだろう。これらの番組では、鴨川の水と双六のサイコロの目と永さんの強訴はどうにもならないのである。 さて話は戻ってつボイの番組。この番組では投稿職人が全員ラジオネームを使っているという。先生は具体例として、「フランシスコ・ザルエビ」、「フェラガモを育てる会」などを挙げていたが、このラジオネームからはリスナーの年齢とか階層とかはちょっと測り難い。ちなみに新世界にこの制度を導入したらどんなラジオネームが来るのか、非常に興味深い。「ヤマガカシ三十郎」とか「後退座」とか来るのだろうか。 次につボイのラジオの投稿システムについての説明。投稿はハガキではなく全部メール、それが放送中つボイが見ているノートパソコンにどんどん入ってくるという。土曜ワイドはスタジオの隣に電話とオペレーターがズラーっと並んでいるオペレーター室で電話を受け、「はぶ三太郎」がスタジオに伝奏するのと、お手紙を二本柱にしているが、つボイの番組はお手紙がなくても聴取率は一位、それもずば抜けた一位であるという。 「だからつボイ君の番組に行ってると、なるほど今に放送ってこうなるんだーということがよく分かる、何歩も先に行っている、と言っていいんだろうか」 と、その先進性を承認しつつも、 「ただ別な言い方をすると、完全にデジタル化された放送と言えるんですね」 と、一定の留保をつけた上で、、 「この番組は達筆、巻紙のお手紙が来る番組ですから」 と新世界の独自性(=優位性)を強調。たしかに「達筆、巻紙のお手紙が来る番組」はそうないだろう。ただしその「達筆、巻紙」の中に書かれてあるのはゲストの経歴紹介だったり我が家の卵かけご飯の食べかたについての報告だったりするのだが。 このつボイノリオから外山アナと三太郎にお土産が送られる。つボイとアシスタントのアナウンサーの似顔絵が印刷されているトイレットペーパーで番組では「ふくのかみ」と呼ばれているという。手渡しながら永先生、 「そこに僕の顔とあなたの顔がプリントされてたとすると…」 と、恐ろしいことをおっしゃる。新世界臣民にしてみれば一種の踏絵である。八王子のミネオさん、国分寺のタキザワさん、神楽坂のハセガワさんなどは拭けるんだろうか。 さてつボイ、放送中に入ってくるメールをさばきつつもう片方の手が使えるように、 マウスをわざわざ左手で使っているという。そのつボイから永先生ももしこれからコンピューターを使うなら左手でマウスを使って右手を開けておいた方が良い、というアドバイスがあったことを耳にした三太郎、 「しかしここで永さんが左手にマウスをもってね、皆さんからのインターネット、メールをさばかれたら僕の仕事はなくなるわけですよ」 と、危惧の念を表明する。たしかにこの流れからすると話が三太郎のリストラに行き着くことは自然である。実際、永先生が 「お電話いっぱい頂いてそれをオペレ―ターの方がちゃんとメモをして、そしてそれが三ちゃん経由でここに届いてくるでしょ。この手間っていうのはつボイ君から言わせると『何でそんなことしてるんですか』になっちゃうけど」 と、言うのを聞いて 「無駄…なんでしょうね…」 と、落ち込む三太郎。しかしそこは永先生、 「とっても古典的な放送の仕方をしているんです、この番組は。いいんです」 と、番組の現状を全肯定する。さすがは尺貫法復権運動の担い手にして、女性木遣の大江戸小粋組支援者、刺し子半纏常用者たる復古主義者永六輔である。そして一瞬リストラの恐怖に脅かされつつもこの永先生の現状全肯定によって本領安堵された三太郎は、永先生に更に恩義を感じてしまい、より一層の忠誠を誓うのであった。かくして永先生の新世界統治はまたまた磐石の度を増したのである。
by h_motoda
| 2005-11-03 23:37
| 新世界コンキスタ
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