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このブログは永六輔こそ今いちばん面白いタレントだという認識の下、ただひたすら永六輔についてのみ書き綴る特殊ブログです。
このブログの記事はTBSラジオで土曜午前8:30から放送されているラジオ番組「土曜ワイド永六輔その新世界」の感想文と膨大に存在する永六輔の著作の書評によって主に構成されます。 なお、文中で「先生」という代名詞がインフレを起こしていますが、これはもちろん、永六輔先生を指しています。 カテゴリ
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2006年 03月 26日
この週のゲストは大槻ケンヂ。哲学堂公園を散策する大槻とスタジオをつないでの対談である。
サブカルまみれの大槻と芸能保守本流みたいな先生との間に接点は無いと思われたが、実は個人的な接点があった。大槻が大好きなUFO用語で言うところの第三種接近遭遇というやつである。 大槻によると、彼が芝居を見に行くといつも同じ列の席に先生が座っているという。そしてトイレに行くときはその前を通らないといけないのだが、大槻はいつも先生に遠慮してトイレを我慢しているそうだ。そしてそれをトラウマだと語る大槻。なお先生によると、先生の側でも大槻が近くの席にいるということは認識しているとのこと。 このように個人的というか物理的接近があることは事実だが、やはり両者は異なる世界に住んでいると見え、先生は大槻が自分のことをどう思っているか気になるようだ。 「あなたにとって最初の永六輔って何ですか?」 と質問する先生。それに対して大槻は 「龍角散ですね」 と答えた。先生は「フハハハハハ」と高笑いする。 私にとって、「龍角散」という回答はとても意外だった。というかそういう答えが出てくることが理解できなかった。そこでラジオを聴きながらネットで調べてみると、どうやら先生はかつて龍角散のCMにも関わっていたようだ。先生は大槻とのジェネレーションギャップを感じて上記の質問をしたわけだが、図らずも私と大槻とのジェネレーションギャップが浮き彫りになったわけで、「さすが先生よ」と感嘆した。もちろん先生はラジオとパソコンの前で膝を打つ私のことなど知らないのであるが。 このジェネレーションギャップは私だけでなく、大槻と一緒に哲学堂公園にいるアシスタントの柳沢嬢にもあったようだ。 彼女は「龍角散」という言葉を聞くと 「浅田飴じゃなくてですか?」 と大槻に聞き返した。その確信に満ちた強い口調に気おされたのか、大槻は自らの永六輔初体験の記憶を否定し、 「あ、浅田飴ですね、浅田飴ですね、すいません」 と柳沢嬢に合わせた。 無理が通れば道理が引っ込む。その現場を私は目の当たりにしたのである。いやもちろん、柳沢嬢はそんなに悪くない。ガリレオを裁いた法廷の書記や警備員がそんなに悪くないのと同じように。彼女も任務に忠実だっただけだ。悪いのは「永六輔といえば浅田飴」という固定観念を有する社会全体とそれを妄信する大衆であり、私もその一人である。 で、この「龍角散」あるいは「浅田飴」という回答に対し、先生は 「分かった。そういうお付き合いしましょう」 と意味深な返事をした。思うに、先生は面前の相手を選別する手段として「浅田飴」をうまく利用しているのだろう。「あなたが永六輔から連想するのは何?」という問いに浅田飴としか答えられぬ奴とそうでない人という区分が先生の脳内にはしっかりと存在していると思う。一種の踏み絵である。ここで踏めないと先生の懐には飛び込めないのだろう。 さて大槻ケンヂにとっての先生は「龍角散」であった。では先生にとっての大槻とは何であろうか。結論から言えば、それは「顔に何か描いている人」という認識のようだ。 先生は大槻のメイクについてこのように語る。 「僕、出来れば顔にいろいろ描きたいなーと。描いたことないんだけど、どっかで思ってるんですよ、昔から」 顔に何か描いている人、という大槻への認識もずいぶん失礼な話だが、しかし年寄りが大槻ケンヂを知っているだけでもすごいと思う。いや、先生が大槻と同じ芝居を見に行っている時点でもすごいのだろう。大槻が言うにはその芝居とはワハハ本舗であったり、あるいは松尾貴史が出るような芝居だそうだが、そこはかとなく香るサブカル臭。やっぱりすごいと思う。これに匹敵するのは女子プロレスに血道をあげる堺屋太一ぐらいではあるまいか。
by h_motoda
| 2006-03-26 16:08
| 新世界コンキスタ
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